終着駅にもいろいろあって、見て来た終着駅を独断で分類してみました。*1 終着駅を訪問する都度、随時追記します。
物理的な終着駅:駅の先にもう線路が引けない場所で、頭端式ホームになっている所。終着としてみれば、もうこの先には行けないぞ、とすこし寂しく思いますが、始発側で考えれば今から出発する高揚感も感じられます。
- 境港駅:駅の向こうはすぐにフェリー乗り場ですから、もうこの先には進めません。でも駅がフェリーターミナルと連結一体化しているので、乗換駅といってもいいかもしれない。
- あき亀山駅:可部線の廃線部分を一部復活させた駅ですが、頭端式で造られているということは「この先にはもう復帰させないよ」というJRの意思ですね。
- 一畑電車 出雲大社前駅:地形的な終点ではないですが、この駅の向こう側は出雲大社参道ですから、ここが目的地で終点です。
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宇野駅:宇高連絡船が廃止になったので「終着駅になってしまった駅」ともいえるかもしれませんが、駅構造は頭端式ホームを備え、海側に駅舎がある立派な終着駅です。
- 小野田支線 長門本山駅:小野田から別れて本山岬へ伸びている小野田支線の先端にある長門本山駅、この先は周防灘なのでここが終着駅です。丘陵を緩やかに蛇行しながら下ってきて海ぎわで途切れる線路、廻りに何もない、待合所だけの無人駅。今まで見た中でベストオブ終着駅です。(2021/5/3 追記)
終着駅になってしまった駅:ここから先の線路建設が中止されたとか、廃線になったため終着駅になってしまった駅は結構あります。要するに盲腸線の数だけあるという事ですよね。
- 錦川清流線 錦町駅:岩日北線が開業しなかったので、残された岩日南線の最後の駅が終着駅になってしまったパターン。実際は岩日北線の路盤は完成していて、ここから電気自動車の観光バスが数キロ先の温泉まで運転しているので(線路路盤は公園扱いらしい)、線路の終端と言う感じよりは車両基地という印象です。(この後の車両基地型にしても良いかも)
錦川清流線の先のバス路線の終点が「隻津峡温泉駅」です。 - 樽見線 樽見駅:越前までの連絡線として計画されていたのが、紆余曲折があって樽見駅まで敷設された終着駅。駅の先まで少し路盤がありますが、はっきりした終端はよく分かりませんでした。
- えちぜん鉄道 勝山駅:大野市駅への路線が廃線になったので終点となった駅です。かつてあった線路は無情にも工場建屋で塞がれて終わってます。
- 越美北線 九頭竜湖駅:樽見線垂水駅とは逆に、越前側から敷設していってここで力尽きた格好、あくまで途中駅の構造なので終点側の車止めも簡易です。側線の先が駐車場になっていたりするとこは、勝山駅と似てるかも。駅では「到着証明書」を発行したりして、終着点を強調した駅ではあります。
- 上高地線 新島々駅:隣の島々駅が廃止になったので終着駅になった駅。そういう意味で線路の途中で唐突に停められているような終点ですが、駅自体は上高地や飛騨方面のバスターミナルになっているので、終着というより中継駅の雰囲気で寂しくは無いですね。観光シーズンならば乗降客も多いですし。
何となしに終着駅:何かまだ先がありそうに見えて、実は終着駅というタイプ
- 山陰本線 仙崎駅:港への連絡線なので物理的な終着駅なのですが、それにしては線路の終端処理があっさりしすぎ。枕木3本と立木だけで、その先はすぐに住宅と道路というのは、なにか絵本の1シーンみたいです。
- 美濃赤坂線 美濃赤坂駅:旅客駅としてはここが終点ですが、貨物船としてはまだ先があるので*2、側線、機回し線や貨物ホームがあり、結構広い構内になっています。ある意味、仙崎駅とは逆の意味で「まだ先がありそうな終着駅」です。でもそれらの構内施設は今は使われている気配はなく、霧の早朝、閑散とした中を木造駅の前に入線する列車を見ると、なかなか終着駅らしい寂寥感を感じます。
- 高浜線 高浜駅:たいていの終着駅は 延伸予定が中断したり廃線になったりして終着駅になるのですが、この高浜駅はその逆。もともと高浜港への連絡駅で終着駅だったのが、その先に出来た松山観光港に延伸するかどうかを悩んでる状態で、終端処理も仙崎駅並みに簡素です。(下の写真を撮っている場所は、もう住宅地の生活道ですから)
- 城端線 城端駅:ここは開業当時から終着駅として計画されていて、地形的にも山田川の河岸段丘に突き当たるような格好なのですが、終点の感じは九頭竜駅のように結構簡素で、何となく終着駅という印象です。 (2023/09/29 追記)
車両基地となっている終着駅:
終着駅みたいな駅:
- 北松江線 一畑口駅:ここはダイヤ的には途中駅なんですが、東西からくる線路が嘗てあった一畑駅へ向かって合流する形のスイッチバック地点に駅があり、その合流点から先が廃止になったので、ホームの景観が終着駅の様に見える駅です。(説明下手なので地図で見てください) まあこういう構造の駅というのならスイッチバックのある二本木駅や出雲坂根駅とか、列車が折り返すなら秋田新幹線でも同じか?という気もしますが。でもホームから見える、車止めもなく草叢に消えてゆく廃線路というのが、終着駅のような雰囲気なんですよね。
オーソドックスな終着駅:
- 郡中線ー郡中港駅:市街地の真ん中にある頭端式ホームのある、オーソドックスな終着駅。予讃線の伊予市駅の近くまで郡中線を伸ばすために延伸された路線の端なので、地形的な制約でもなく最初から終着駅として作られたら、こういう格好になるんだと思います。そういう意味では、あき亀山駅も同じようなカテゴリーですかね。 (2023/10/13追記)