tkmov(バイクとローカル線と)

バイクでローカル線を巡るという、少し変なブログ。訪問駅のリストは、カテゴリ「事務連絡」の中の「駅名リストのリスト」から辿る事が出来ます。

上高地線:西松本駅 (にしまつもと)

(松本) - 西松本 - (渚)               (訪問日: 2023/10/22)

松本から西へ、上高地線沿いを走ってみました。

西へといっても、松本駅のお城口からだと南の県道で線路を越えてもう一度北に戻るルートになります。下は篠ノ井線跨線橋西松本駅へ曲がる交差点。この交差点を右折して大宮神社前が西松本駅です。

西松本駅は線路わきにある無人駅。道路からホームに登った所に待合所と屋根付き駐輪場(約15台分)があります。が、ホーム上にも何台か停めてますね。さすがにバイクはこのホーム上の駐輪場には入れられないので、向かいの神社境内に停めさせてもらいました。待合所に券売機や改札機は無し。

ホームは松本側から見て左側に単式1面1線でホーム長は52歩。下は渚駅方面に向いたホームと、ちょうど入線してきた松本行き列車。その向こうはすぐに田川にかかる鉄橋です。

下は松本方面の風景。松本からのキロ程が0.4kmしかないので、松本駅車両基地が見えます。

駅名標には、アルピコ交通のイメージキャラクタの渕東なぎさ。この娘が描かれているのは名前の由来になった渚駅と渕東駅以外では、ここと新島々駅だけ。ということは路線の端っこにも描いてあるという事かな。


おまけ:気になったのは線路のバラストに生えている、結球に失敗したキャベツみたいな野草。他の路線ではあまり見た事ないなのですが、この先の幾つかの駅で見かけました。画像検索するとビロードモウズイカという外来種みたい。成長すると1~2mくらいになるらしいけど、列車の邪魔にならないんだろうか。




篠ノ井線:松本駅 (まつもと)

(南松本)(西松本) - 松本 - (田沢)(北松本)                (訪問日: 2023/10/22)

10月の遠甲信州ツーリングの3日目、松本に泊ったので早朝の松本駅に行ってみました。写真は東側のお城口です。

松本市の中心駅で駅設備、店舗は何でもあるので、まずは駅前の駐輪場を調査。東口の駅前ロータリーに駐輪場がありますが、原付用が10台くらいしかなく自動二輪を止めるところは見当たりません。

西側のアルプス口の方にまわってみても、そもそも駐輪場が無い。駅前のビル前に駐輪禁止の警告看板がある所を見ても、駐輪場は無さそうです。よそ者がちょっと歩き回っただけですが、駐輪場(特に大型二輪)に関しては長野駅の方が分かりやすく便利そうです。(線路に沿った北の方には駐輪場がある様ですし、そこが二輪も使えれば良いのですが)

さて、長野駅は東西口を結ぶ自由通路を持った橋上駅。JR篠ノ井線(中央線)とアルピコ交通上高地線が入っています。おとずれたのが紅葉シーズンに入ったころだったので、6時前でもザックを担いだハイカーが大勢入ってました。

ホームはお城口から、単式1面1線で1番線(一部切欠きで0番線)、島式2面4線で2~5番線、少し離れて島式1面2線で6~7番線です。跨線橋と並行してアルプス口までの自由通路があり、西側の端は中央アルプスを望む展望台になっています。ホーム長はだいたい350~370歩で、幹線駅としては普通の長さ。

自由通路西端から望む中央アルプス。この日は山ででは雪となり、遠くにかすかに雪の乗鞍が見えます。この後、上高地線をたどって安房峠で高山に抜けようかと思ってたけど、この景色をみて行先を変えてしまいました。*1

下は跨線橋から見た3、4番線と塩尻方面。その次は5番線の外側にある車両基地(といっていいの?)。早朝なので特急が多数滞泊中です。こういう風に車両基地が構内から見渡せる駅も最近は少なくなったような。あるいは列車数が減ってきたローカル線ばかり見てきたせいでそう思うのか。

こちらは自由通路から見た長野方面、6番線と1番線の間です。

ホームに降りてきて、1番線の塩尻側端を見たところと、次が2番線の端から見た塩尻方面、その次がホームを見返したところ。

下は5番線の長野側端から見た風景で、次は自由通路側を見返したところ。6番線との間は少し離れていて、その向こうに車両基地が見えます。


車両基地に並んだ特急列車、日野春駅で見た時も思ったんですけど、この列車の正面ってSWのクリーバス将軍を思い出すんですよね。

入れ替えのためかホームに入ってきた機関車、最近のはかなりスマートになってますね(すみません、鉄道ファンでないもので、こういうのに疎いのです)。

こちらは7番線の上高地線。JRに比べてカラフル、文字多めです。

最近の駅はホーム上のトイレ、喫煙所がだんだん撤去される傾向にありますが、ここは5-6番線以外にはトイレ、喫煙所が維持されています。でも売店は閉鎖されていて橋上の店舗に集約されている模様です。

7番線のトイレと、閉店した売店

 






 

*1:2023/12/22追記 そういえば東のアルプス口には改札が無かったような気がするし、JR東の駅情報でも無さそう。東口から上高地線に乗ろうとしたら、この長い自由通路と跨線橋を往復するのは、ちょっと不便そう

身延線:久那土駅 (くなど)

(市ノ瀬) - 久那土 - (甲斐岩間)             (訪問日: 2023/10/21)

トランザルプミーティングの帰りに身延線に寄るのが、何か個人的な恒例になってしまってますが、今年は久那土駅に寄ってきました。本栖湖から中ノ倉峠で国道300で身延町へ下ったのですが、以前(2017年)にはタイトコーナー連続の急坂だったのに今回はループトンネルが出来ています。5年前に工事中だったのが開通したのか。まだ工事中で部分開通な状態でしたが、中部横断道からここにを通れば静岡→富士五湖へのショートカットルートになりそうです。

国道300を下って来て身延線に出会ったところが市ノ瀬駅で、以前はここから南下して身延の方へ走ったので、今回は北上して久那土駅にむかいます。

下の写真は市ノ瀬駅横の踏切から来た道を見返したところ、以前は線路わきに駐輪場があったのですが、今は倉庫に変わっている。久那土駅へは右端に見える踏切を渡って、峠越えです。

峠を越えると地名で言うと三澤集落に降りてきて、三沢川沿いの久那土駅にむかう県道に出ます。沿道には海鼠壁の蔵とかがあり。

久那土駅は三沢川沿いの集落(地名的には三澤だけど、久那土集落といっていいんだろうか)の西の端にある無人駅。市街地の外れのためか周囲に食堂・売店は見当たりません(夕方遅かったせいかもしれませんが)。駅前広場の西側に駐車場が30~40台分、東側に駐輪場(屋根付き)が20台分あります。駐輪場前には公衆トイレがありますが、ちょっと駐輪場に近すぎて、大型二輪を駐輪場に入れるのが難しい(というのはバイク野郎の少数意見です)。ホーム入口には昔の植栽のなごりか桜の古木が1本植わっていますが、配置的には「左近の桜」という風情です。

駅舎はなく、駅前広場から直接入るホームに待合所が1棟あり、自動券売機や改札機はありません。

ホームは甲府に向かって左側に単式1面1線でホーム長は142歩です。下の写真はホームの入口から見た甲府方面と待合所、次が身延方面。

 

建物財産票は待合所(4001)と上屋(4002)のものです。

中央本線:沿線-七里岩ライン(県道17)

(韮崎) - (日野春) - (長坂)               (訪問日: 2023/10/21)

今回のツーリングで良かったのは、韮崎から北上する七里岩ライン。中央線沿いに走ると必然的にこの県道を通るのですが、国道20号のようにトラックに追い立てられる事もなく、国道141みたいにずっと渋滞にはまることもなく、果樹園や里山の間を縫って緩いアップダウンとワインディングを楽しめます。交通量もほどほどです。

それに北を向けば正面に八ヶ岳、南を向けば富士山(ちょっと遠いけど)と遠景も良い。並行する国道に比べてもあまり通るバイクがいなかったけど、もっと知られても良いんじゃないだろうか。(まあ、私が知らなかっただけかな)

長坂から引き返して日野春から釜無川におりてみると、こちらは急坂の九十九折れで、このコントラストを走って楽しむのも有りか。

 

中央本線:長坂駅 (ながさか)

(日野春) - 長坂 - (小淵沢)               (訪問日: 2023/10/21)

日野春から北上、七里岩ラインの緩いカーブとアップダウンを快走すると、長坂の街のところでもう一段、台地を駆け上がります。下の写真は長坂の街がある丘にさしかかったところで、この先で右折して長坂駅にむかいます。

坂道を登った先、市街地の奥に長坂駅があります。下の写真は駅前ロータリーの様子。周囲に食堂や蕎麦屋、少し先にはホテルもあり。コンビニはさっき通ってきた県道脇にあります。ロータリーに駐車枠はなく(でも結構駐車している)、ロータリー右手に有料駐車場があります。駐輪場は見当たらないので、バイクはロータリ内のゼブラゾーンを借用しました。

長坂駅はロータリー奥に駅舎、その向こうの崖下にホームがある無人駅。駅舎の待合室には自動券売機が1台、改札にはタッチ式改札機を設置。駅舎にトイレはなく、ロータリー右手の有料駐車場脇がトイレです。

線路は駅舎のある台地より低い崖下にあり、ホームへは改札から跨線橋を渡って、崖下へおります。この構造は穴山駅と同じですね。下写真は跨線橋から見た韮山方面。駅舎側(写真の左側)が1番線で上り、反対側が2番線の下りです。この跨線橋に並んで小淵沢側には駅裏へ行く陸橋があり、次の写真は陸橋から見た小淵沢方面。

陸橋を渡った先には広い空地、看板によると月極駐車場のようですが、どっちかというと災害時避難場所の様な感じ。ここにも駐輪場は見当たらず。

ホーム長は1番線が408歩、2番線が390歩。下の写真は2番線から見た小淵沢方面、次が韮崎方面。各ホームに待合所が1棟ずつあります。

下は通過する特急列車。ホームが線路のカーブの途中にあるのでカントがついていて、普通列車が止まると結構、こっち側に倒れこんできます。

 

 

日野春駅につづいて、ここでもスーパーカブのポスター

 

Wikiを見ると昔はスイッチバックがあったそうで、地形的に考えると今のホームより小淵沢側だったのかな。もう少し周囲を見て回れば良かったと後悔ですが、案内がある訳でもなく、素人にはちょっとわかるまい、とも思います。

 

中央本線:日野春駅 (ひのはる)

(穴山) - 日野春 - (長坂)             (訪問日: 2023/10/21)

穴山駅前の旧七里岩ラインから中央本線をくぐって、今の七里岩ライン(県道17)に戻って、日野春駅へ北上します。

穴山駅から日野春駅にかけてアップダウンは緩やかになり、果樹園に変わって水田が現れるところを見ると、八ヶ岳からの水利が届くようになってきたのがうかがえます。

七里岩ラインに面した日野春駅は、開業時(1904年)からの木造駅舎が残る有人駅。駅前広場には駐車枠が2台分、駐輪場が駅舎に向かって右手の木立の下に20~30台分あり、更に県道沿いの長坂駅側にも駐輪場があります。駐車場は駅舎右手の木立の下や県道沿いにもありますが、これらは月極です。

駅舎右手の駐輪場奥にはトイレがありますがこれは改札内で、跨線橋階段脇のほっそい通路を通った先になります。

白壁の和風な入口を入った所の待合室に、自動券売機が1台、入出場用タッチ式改札機を各1基設置されています。

壁にはスーパーカブのポスター、主人公のアパートは日野春駅前という設定でしたからね。今回は釜無川の西側、武川の方には行かなかったので、そのうち行ってみますか。それまでに小説をもう一度読んで復習しておこう。

駅舎はかさ上げされていないので、改札を出ると跨線橋を通ってホームに入ります。ホームは駅舎側が島式2面(1、2番線 小淵沢方面)、その東側が単式1面(3番線 韮崎方面)です。

下は跨線橋から見た松本小淵沢方面と遠くに見える八ヶ岳。その次が韮崎方面と線路の先に見える富士山。昔は甲州街道沿いの信玄公旗掛松が目立つ原野だったという事なので、八ヶ岳、富士山も見えていたとすれば、なかなか良い景色だったのではないかと想像してしまいます。*1

ホーム長は島式、単式とも304歩ですが、単式(3番)ホームの1/3くらい(小淵沢側)は下の写真のように草叢が浸食してきて、あと数年で通れなくなりそうです。その次の写真は3番ホームからみた韮崎方面と特急通過待ちの普通列車。ぞろぞろと乗客が出てくると思ったら、南アルプスの写真を撮ってるんですね。(まあ駅の写真を撮り歩いている私が、とやかく言う筋合いではないのですが)

普通列車を追い越す特急(列車名とか型式とか、全然覚えられないのが悲しい。時刻からすると、あずさ3号かな)

3番ホームの外側にはSL時代の給水塔が残っていますが、ホームに浸食している草叢の中に埋もれそうです。

給水塔の歴史
 この給水塔は、その昔 戦国武将の武田勝頼公が新府城築にあたり八ヶ岳の豊富な清水を引くことになり水路の構築を進めたが、その工事が日野原まで来たとき 無念にも新府城が織田勢に攻め落とされ、水路も日野原でストップしたまま長い歳月が流れました。かつて国鉄蒸気機関車の給水用に安定した清水を必要とした際、この水を利用したのが日野春駅給水塔誕生となりました。
 この給水塔が活躍したのは明治三十七年から中央線が電化となった 昭和三十九年の六十年間 高さ十五m・直径十一m程の円筒のタンクには五七九四ガロン(ドラム缶約百三〇本)の水が蓄えられた。甲府から日野春まで高低差約三〇〇mの七里岩の急坂をあえぎたどり着いた汽車は ここでほっと一息、僅かな休憩の間に給水塔から新たに水を満載し背中いっぱいの石炭を補給して富士見までの長い坂を越えて行ったといわれます。

新府城の所で気になった水源の事ですが、やはり用水が考えられていたんですね。ところで「日野原」と書いてあるのは日野春の誤記かと思ったのですが、明治初期の地図だと、行政区分と集落名は日野春村、日野春で、地域名には日野原と書いてあるので、微妙な使い分けがあるのかもしれない。

  

 

建物財産票は駅舎本屋のもので、刻印は1904年10月と打たれています。それにしてもその上のガムテープの注記がちょっと雑すぎないか。

おまけ:信玄公旗掛松の碑。元は線路の東側そばにあったが鉄道敷設で枯れてしまった松の古木の事で、初めて国相手の損害賠償請求が認められたのを伝えるものだそうです。著名な判例なのだから説明板をつけて紹介すれば良いと思うけど、JRは被告の後身なので、そういう事には積極的ではないのかも。*2

 

*1:今のように木立が生い茂って遠くの山々が隠されるようになったのは薪炭の代わりに輸入化石燃料を使うようになった戦後の事ですから、昔は遠くが見通せたかもしれません

*2:実際、私などは現地で碑を見たときは碑文を読む事は無く、この松の事はblogを書く時に調べて知ったので。説明文があれば、現場でもっと詳しく碑文を読んだと思うのですよ

中央本線:穴山駅 (あなやま)

(新府) - 穴山 - (日野春)              (訪問日: 2023/10/21)

新府駅から次の穴山駅へ行くためには七里岩ラインへ戻るのですが、途中は集落の枝分かれした小路なので、ナビを見ながらウロウロすることに。何度か人の家の庭先に入り込んでしまい、小さな女の子に指さされたりしてしまいます。ちょっとナビが無いと簡単にはたどり着けない、隠れ駅ですな(ナビがあっても、四輪ではたじろぐ小路だというのは変わらないけど)。でも途中で拡幅工事してたので、そのうち入りやすくなるかも。

で、七里岩ラインに出た所が新府城跡。写真の左手の山上が城跡なのですが、やはり甲府に比べれば山の中という印象は否めません。河岸段丘に囲まれた城塞は織田勢からの防衛には有利とはいえ、ここに国衙を移すというのは、人がついてこなかったのもしようがないよなあ、と思います。それに新府駅あたりを見ても水田はなく果樹園中心なので、水源をどうするつもりだったのかは気になる所です。

新府駅から七里岩ラインを1kmくらい走ると交差点を右折、線路東側に移って旧道で穴山駅にむかいます。穴山駅は道々に案内看板が出ていて迷う事がありません(馬流駅では看板通りに入って行って困った事になりましたが、幸いここでは、そんな事はありませんでした)。七里岩ライン(旧道)から100mくらい入った所が穴山駅です。

穴山駅は山小屋風駅舎のある無人駅。駅舎右手には駐輪場(屋根付き 約30台分)があり、その前が駐車場の様(とくに駐車枠は書いてませんが)。駅から振り返ると正面は穴山氏ゆかりの能見城跡で、その下にある道路が七里岩ラインの旧道のようです。

駅舎左側はトイレ(和式水洗)、中央が待合室でタッチ式改札機が設置されています。自動券売機は無し。

線路は旧道から一段低いところにあり、駅舎からはホーム上まで跨線橋+階段で降りてゆきます。その次の写真は跨線橋から見た松本側、次が甲府側の風景です。

ホームは島式1面2線で待合室が1棟あり。ホーム長は291歩で、両端の40歩くらいは未舗装です。そのうち冠着駅や金指駅みたいに藪になっちゃうんだろうか。下の写真はホームから見た松本方面、次が甲府方面です。

ホーム上の待合室。

 

 

中世の豪族 穴山氏紹介
一.武田氏と穴山氏の系図
二.系図紹介
穴山氏初代、二代は穴山に居館を置き、峡北地方一帯に版図を拡大す。
三代から河内(南巨摩郡)に移る。六代信友の妻は、晴信(武田信玄)の姉、七代信君(穴山梅雪の妻は、晴信の娘で、武田氏と姻戚関係にあり、本姓武田在名穴山と称す。
三.穴山氏の史蹟
 一.居館(穴山氏の宅地)
 甲斐国誌に「次第窪、重久ノ間、桟敷場ト言処ニ東西四町、南北三町ノ地」
 二.氏神(若宮八幡 源氏の守神)
 甲斐国誌に「穴山村重久組ニアリ 除地百三拾二坪、旅所、桟敷ノ地名アリ」
 三.穴山氏の墓(穴山町久保区)
 大竜山 万福寺の境内にあり、昭和五十四年 韮崎市より文化財に指定

四.詰城
記録には明らかでないが能見城と言われている。

 平成五年  穴山町
  ふる里創生事業 実行委員会

 

おまけ:駅前にある超電導フライホイール

穴山駅前には、超電導ホイールを使った蓄電設備があります。韮崎-小淵沢間の勾配で発生する回生電力を蓄電するそうで、蓄電容量は29kWhです(JRのHPによる)。家庭用のリチウム電池がだいたい8kWhなので、その3~4倍とすると意外と小さい容量だと思うか、フライホイール方式なのでこの程度だと考えるべきか。充放電回数が家庭用より格段に多いので、フライホイール式なんでしょうね。

仮に電車1両が35tとして10両編成だと350t、韮崎(355m)と小淵沢(884m)の標高差529mを上下する位置エネルギーが、gmh=9.8 × 35e4(t) × 529(m) ≒ 1.8e9 (J) ≒ 500 (kWh) なので、回生エネルギーを全量蓄電するものではなさそう。韮崎~小淵沢間の所要時間が25分で列車がそれぐらいか、もう少し短い間隔で走っているので、回生エネの大半は登坂列車で消費されて、タイミングが合わないときのための補完用でフライホイール蓄電が働く、という仕組みなのかな。

 

中央本線:新府駅 (しんぷ)

(韮崎) - 新府 - (穴山)              (訪問日: 2023/10/21)

韮崎から七里岩ライン(県道17)で台地上に登って中央本線をたどります。台地上は割と平坦で(県道が平坦な所を選んでライン取りしているとも言う)、左手に南アルプス、正面に八ヶ岳を見ながらで快走できます。

中央線は新府城跡のある高台を避けるように東に迂回するので、県道から脇道で新府駅に向かいますが、ナビが無いとちょっと道を見つけられないかも。今回通ったのは新府城からかなり手前の藤井町坂井交差点で、跨線橋で中央線を渡って線路の東側の集落の中を走ります。こちらは県道側と違って昔らかの農村集落という感じで、結構起伏があり。小径をたどって再び線路に出た所が新府駅です。

駅の入口のところが辻の広場になっているので、そこに駐輪しましたが、駐輪場・駐車場というものは無さそうです。

新府駅は堰堤上の線路横にホームがある無人駅。駅舎はなく、上り下りの各ホームには堰堤のそれぞれの側から直接、階段を登って入ります。ホーム上に改札機はありますが自動券売機は無し、トイレもありません。下の写真は上りホーム側の入口で、下り線側は堰堤下のトンネルをくぐって反対側に階段があります。

下は線路西側から見た下りホーム側の階段と、ホーム入口。入退場用にタッチ式改札機が設置されています。

下は下りホームから見た甲府方面、次は松本方面、その次は上りホームの端から見た松本方面。新府駅がS字カーブした線路上にあるのが分かります。ホーム長は下りホームが282歩、カーブの外側になる上りホームが長くて350歩です。幹線路主要駅なみの長さです。

ホーム上の階段からの入口には屋根とタッチ式改札機を設置、でも椅子のあるところには屋根が無く吹きっさらし、冬は辛そうに見えます。(バイクで回ってるんで雪の季節の様子が分からないんですよね)

上りホームの待合所のバックには富士山を望むことが出来ます。

  

 

おまけ:上りホームにやって来た(たぶん)塩山行き。高尾や立川行きの長編成列車も来るので、このホーム長なんでしょうね。

おまけ2:ホーム下の道端に祭られていた道祖神様。道祖神ではないけど、駅の傍の石仏といえば西勝間田駅にもありましたね。

 

中央本線:韮崎駅 (にらさき)

(塩崎) - 韮崎 - (新府)                (訪問日: 2023/10/21)

(七里岩)

七里岩の上で夜明けを眺めた後、台地のすぐ東にある、始発が動き始めた韮崎駅に行ってみました。駅舎の入口は東側なので、駅の北側の高架下か、南側のアンダーパスか通り道は2つ、南側のアンダーパスを通るとすぐ傍に駐輪場がいくつかあります。が、どれもサイクルラックになっていてバイクは停められません。

駅前広場には駅舎前やロータリー廻りを繋げる屋根回廊が廻らされていて、駅舎の全景はちょっと撮れないのが少々残念。ロータリーには有料駐車枠が17台分。(駅前ショッピングセンターにも駐車場はありますが、こちらが有料かどうかまでは見てない)

ロータリー北側に市民センター(ニコリ)があって、その横の路辺にある駐輪場にはバイクも停められそう。ただし幅が狭いので、歩道の縁石が切れている所でしかバイクは停められず、そういう隙間が空いているかどうかは運しだいですね。この日は土曜早朝という事で空いていたのかも。

韮崎駅は中央線の大きな有人駅なので、まあ主要な設備は何でもあります。待合室には自動券売機とみどりの券売機を設置、改札は扉式の自動改札機。

中央本線は七里岩の台地上を南下してきて、韮崎で台地が尽きたところに韮崎駅があるので、駅のホームは台地から降りてきた線路を受ける形で高架になっています。待合室から階段で島式の高架ホームに登ります。

ホームは島式1面2線で甲府方面に向かって右側が1番線。ホーム長は405歩で幹線駅にしても長めですが、1番線松本側は60歩程切り欠かれています。下の写真は1番線から見た甲府方面で、富士山が正面に見えるという、なかなか良い眺望です。甲府あたり(善光寺駅とか)だと手前の山で富士山が隠れてしまうし、ここより北だと遠くなるし、韮崎はちょうどよい位置にあるんだと思います。

下は2番線ホーム端から見た松本方面、中央本線の下りはトンネルで、上りは台地の端の斜面を下って来て駅に接続しています。真ん中に見えてるのは滞泊していた列車です。

こちらは甲府方面の景色。(朝日でかぶってしまって富士山が映りません、もうすこし絞りを変えてみればよかった)

 

 

おまけ:駅裏で見かけた居酒屋の看板。小宴会というのとは別に、無尽会というのがポピュラーな利用形態というのを表している?

 

中央本線:沿線-七里岩 (しちりいわ)

(塩崎) - (韮崎) - (新府)

トランザルプミーティングに行く途中、韮崎に泊ったので市中にそびえる高台、七里岩の端っこに登ってみました。

韮崎に土地勘が無くて、ホテルを決めたのも単に県内のルートインで空いていたのがここだったという偶然なのですが、市街地ど真ん中が河岸段丘で二分されているという、なかなか珍しい街です。(韮崎市の観光サイトでも「珍しい」と言ってますし)

釜無川と塩川で削られた段丘台地の先端がナイフエッジのように市街地を二分していて、韮崎駅から台地の先端が臨めます。台地の左右も街路から直ぐに崖が立ち上がっているし、なかなかエッジの効いた地形でブラたもりで紹介されそう。

 

台地の上には墓地と句碑の並ぶ公園と観音像が建っています。公園からは正面に甲府盆地をはさんで富士山、右手に南アルプス、左手に秩父への山系(どういう山なんだろう)、北には八ヶ岳(?)がのぞめて素晴らし展望ですが、ツーリングマップルとかに紹介はないし、通るのは早朝ランニングの人ばかりだし、もっと知られていいんじゃないだろか。まあ、夜明け前に写真を撮ろうという酔狂人が私以外にももう一人おられたので、それなりに来る人はあるのかもしれない。

わざわざ夜明け前に来たのは、冠雪して朝日のあたる富士山が見えるかと思ったからなのですが、残念ながらこの時期は朝日が逆光になって影になった富士山しか見えませんでした。もう一人の撮影に来てた人と、雪の映える富士山が撮れないだろうか、5月の残雪の頃なら横から朝日が当たるんじゃないか、という話をして別れたので、次に来るのは5月ですな。