tkmov(バイクとローカル線と)

バイクでローカル線を巡るという、少し変なブログ。訪問駅のリストは、カテゴリ「事務連絡」の中の「駅名リストのリスト」から辿る事が出来ます。

中央本線:穴山駅 (あなやま)

(新府) - 穴山 - (日野春)              (訪問日: 2023/10/21)

新府駅から次の穴山駅へ行くためには七里岩ラインへ戻るのですが、途中は集落の枝分かれした小路なので、ナビを見ながらウロウロすることに。何度か人の家の庭先に入り込んでしまい、小さな女の子に指さされたりしてしまいます。ちょっとナビが無いと簡単にはたどり着けない、隠れ駅ですな(ナビがあっても、四輪ではたじろぐ小路だというのは変わらないけど)。でも途中で拡幅工事してたので、そのうち入りやすくなるかも。

で、七里岩ラインに出た所が新府城跡。写真の左手の山上が城跡なのですが、やはり甲府に比べれば山の中という印象は否めません。河岸段丘に囲まれた城塞は織田勢からの防衛には有利とはいえ、ここに国衙を移すというのは、人がついてこなかったのもしようがないよなあ、と思います。それに新府駅あたりを見ても水田はなく果樹園中心なので、水源をどうするつもりだったのかは気になる所です。

新府駅から七里岩ラインを1kmくらい走ると交差点を右折、線路東側に移って旧道で穴山駅にむかいます。穴山駅は道々に案内看板が出ていて迷う事がありません(馬流駅では看板通りに入って行って困った事になりましたが、幸いここでは、そんな事はありませんでした)。七里岩ライン(旧道)から100mくらい入った所が穴山駅です。

穴山駅は山小屋風駅舎のある無人駅。駅舎右手には駐輪場(屋根付き 約30台分)があり、その前が駐車場の様(とくに駐車枠は書いてませんが)。駅から振り返ると正面は穴山氏ゆかりの能見城跡で、その下にある道路が七里岩ラインの旧道のようです。

駅舎左側はトイレ(和式水洗)、中央が待合室でタッチ式改札機が設置されています。自動券売機は無し。

線路は旧道から一段低いところにあり、駅舎からはホーム上まで跨線橋+階段で降りてゆきます。その次の写真は跨線橋から見た松本側、次が甲府側の風景です。

ホームは島式1面2線で待合室が1棟あり。ホーム長は291歩で、両端の40歩くらいは未舗装です。そのうち冠着駅や金指駅みたいに藪になっちゃうんだろうか。下の写真はホームから見た松本方面、次が甲府方面です。

ホーム上の待合室。

 

 

中世の豪族 穴山氏紹介
一.武田氏と穴山氏の系図
二.系図紹介
穴山氏初代、二代は穴山に居館を置き、峡北地方一帯に版図を拡大す。
三代から河内(南巨摩郡)に移る。六代信友の妻は、晴信(武田信玄)の姉、七代信君(穴山梅雪の妻は、晴信の娘で、武田氏と姻戚関係にあり、本姓武田在名穴山と称す。
三.穴山氏の史蹟
 一.居館(穴山氏の宅地)
 甲斐国誌に「次第窪、重久ノ間、桟敷場ト言処ニ東西四町、南北三町ノ地」
 二.氏神(若宮八幡 源氏の守神)
 甲斐国誌に「穴山村重久組ニアリ 除地百三拾二坪、旅所、桟敷ノ地名アリ」
 三.穴山氏の墓(穴山町久保区)
 大竜山 万福寺の境内にあり、昭和五十四年 韮崎市より文化財に指定

四.詰城
記録には明らかでないが能見城と言われている。

 平成五年  穴山町
  ふる里創生事業 実行委員会

 

おまけ:駅前にある超電導フライホイール

穴山駅前には、超電導ホイールを使った蓄電設備があります。韮崎-小淵沢間の勾配で発生する回生電力を蓄電するそうで、蓄電容量は29kWhです(JRのHPによる)。家庭用のリチウム電池がだいたい8kWhなので、その3~4倍とすると意外と小さい容量だと思うか、フライホイール方式なのでこの程度だと考えるべきか。充放電回数が家庭用より格段に多いので、フライホイール式なんでしょうね。

仮に電車1両が35tとして10両編成だと350t、韮崎(355m)と小淵沢(884m)の標高差529mを上下する位置エネルギーが、gmh=9.8 × 35e4(t) × 529(m) ≒ 1.8e9 (J) ≒ 500 (kWh) なので、回生エネルギーを全量蓄電するものではなさそう。韮崎~小淵沢間の所要時間が25分で列車がそれぐらいか、もう少し短い間隔で走っているので、回生エネの大半は登坂列車で消費されて、タイミングが合わないときのための補完用でフライホイール蓄電が働く、という仕組みなのかな。