tkmov(バイクとローカル線と)

バイクでローカル線を巡るという、少し変なブログ。訪問駅のリストは、カテゴリ「事務連絡」の中の「駅名リストのリスト」から辿る事が出来ます。

日豊本線:杵築駅 (きつき)

(中山香) - 杵築 - (大神)               (訪問日: 2024/05/10)

さて今回は別府湾の北で日豊本線と合流すべく、麦秋の国東半島を半周して南下してみました。下の写真は竹田津から両子岳方面へ登る麦畑を突っ切る県道と、大分空港を過ぎたあたりの塩屋海岸で、遠くに見えるは大分、佐賀関あたりかな。

杵築駅にゆけば駅にバイクを置いて杵築城でも見学するかと思って来たのですが、杵築市街と杵築駅は結構離れていて、駅に近づくと全くの田舎道になってしまいます。宇佐駅といい、日豊本線の駅はみんな市街地を避けてるんだろうか、と思ってしまいますが、ここの場合は海岸にある杵築に日豊本線をギリギリ寄せた場所が杵築駅なんでしょう。考えてみれば明治の官制や官制に近い九州鉄道とかは国防・産業用の長距離輸送優先で、都市住民の足が欲しければ民間が鉄道を敷設すれば良い、という棲み分けになっていたように感じます。で、そういう民営鉄道は宇佐参宮線のように寺社参詣を目的にするものが多いのですが、そういうのが昭和末で廃れてしまって今のJR(昔の官制鉄道)だけが残る、というパターンが多い。

そうこう考えなら杵築市街から県道を西進して日豊本線と交差したとこが杵築駅の入口で、下の写真で線路堰堤をくぐった直後を右折になります。一応入口には「JR 杵築駅」の案内看板はあるけれど、田舎道のペースで走っていると見逃してUターンすることなってしまいました。ま、でもこの県道の先で駅正面への入口もあるのでアプローチに困ることはありますまい。

生活道を少し進むと杵築駅広場に出ます。杵築駅は木造平屋で杵築城を模したような瓦屋根の有人駅。駅前広場に駐車枠が何台か、駐輪場は駅舎左手に少しありますが、周囲には自転車預かり所(1日100円)もあり、停めるところには困らない様子で今回は駅舎横にバイクを停めました。普通車も1日300円がここの相場のようです。駅前に旅館がある程度で周辺に店舗とかはありません。

トイレは駅舎右手の離れたとこに、えらく上品な(切り花まで添えてある)佇まいで立っています。駅全体が武家屋敷という感じ。

駅入口の案内板にはカブトガニモニュメントというのがあって、どうやら杵築の先の海岸(守江湾)はカブトガニ生息地だそうで、それで杵築のマンホールもカブトガニのデザインです。わたしゃカブトガニと言うと笠岡しか思い浮かばないので、最初に見たときはビオラか何かをデザインしたのかと思ってました。
 

立派な車寄せから駅舎に入ると改札口前に出札口と自動券売機とみどりの券売機、タッチ式改札機を設置、その右手が待合室。この、中央が改札で右手に別室の待合室という構成は、他の宇佐駅豊前長洲駅と同じです。窓口業務は7:00〜16:00。

 

待合室には観光案内所兼売店が入っているのですが、ホームを見ている間に休憩になってしまい、何を売っているか見ることができませんでした。菓子類やお土産とか売ってた様な気がするんですけどね。

ホームは駅舎に接して単式1面1線と島式が1面2線で大分よりの跨線橋で連絡しています。

下2枚は、1番線ホーム端(大分側)からみたホーム全景と、次が大分方面の線路の様子。

次の2枚は3番線ホームの小倉側の端からみた大分方面と、次が小倉方面の線路の様子。その先に大分空港道路の高架が見えます。

次の写真は跨線橋から見た駅構内で、大分方面と小倉方面の2枚。島式ホームの外側に更に側線が約2本入っっているのがわかります。

島式ホームの屋根の骨組みは、柱や梁にレールを使った何かアールデコの様なシックなデザインです(でも曲線が殆ど無いのでアールデコではないな)。

で、その屋根の向うには、国東半島に近いせいか仏塔が一基祀られています。宇佐駅でもホーム内に小さい仏塔がありましたが、こちらの方がより本格的。これは国東により近いからか、宇佐神宮に遠慮しなくて良いからか。

とか仏塔の事を考えながら跨線橋の階段を見返すと、今度はサンリオワールドへの案内看板で、ちょっとギャップを覚えます。これはハーモニーランドが2〜3km先にあるからですね。

おまけ:ホーム内ですれ違う在来普通とソニック。こうして比べてみるとソニックは割と小さいと言うか、スリムですね。

ところで日豊本線はここから大分方面へは大きく右カーブしてほぼUターンのような格好になります。そのせいか、大分からの列車が鳴らす踏切の音や八坂川に架かる鉄橋を渡る音が、距離の割にははっきりと聞こえます。ホームに立っていると列車の音が近くに聞こえるのに、なかなか列車が来ないという、ちょっと不思議な感覚を覚えます。(下は八坂川にかかる鉄橋)