tkmov(バイクとローカル線と)

バイクでローカル線を巡るという、少し変なブログ。訪問駅のリストは、カテゴリ「事務連絡」の中の「駅名リストのリスト」から辿る事が出来ます。

加古川線:沿線-日本のへそモニュメント

(日本へそ公園)                     (訪問日: 2023/06/13)

日本へそ公園駅の駅名の元になった、日本のへそ(東経135度・北緯35度交点)のモニュメントにいってみました。駅のある河岸から、高台にある日本へそ公園に行ってみると、モニュメントは更に山の上にあるという事で、ちょっとした山登りです。下の写真は公園入口にある説明板。

「経緯度交差点標柱」(大正のへそ)
 大正8年、小学校数学教師の研究会に講師として招かれた東京高等師範学校附属小学校の肥後盛熊氏が、「ここには、日本の中心にあたる東経135度と北緯35度の交差点がある。:と指摘されました。
 大正12年、陸軍参謀本部陸地測量部による交差点の確認が行われ、三角測量方式で測量された交差点に「経緯度交差点標柱」を建立しました。
 この標柱の文字の揮毫は、後に内閣総理大臣となった呉鎮守府長官・鈴木貫太郎海軍大将が行いました。

「日本のへそモニュメント」(平成のへそ)
 平成2年、ふるさと創生事業「日本のへそです大作戦」として、国土地理院の協力でGPS測量を実施し、新しい交差点を発見しました。
 平成7年、新しく発見された交差点に「日本のへそモニュメント」を建立しました。
 守護神の槍をイメージした4本の柱が配置されており、柱で囲まれた庭園部分を4つに区切るラインは、東経135度・北緯35度の交差点を示しています。
 このモニュメントは、日仏友好モニュメントの設計者であるフランスのパトリック・ベルジェ氏がデザインしたものです。

 

まずは山の上にある平成のへそですが、公園奥のにしわき経緯度地球科学館テラ・ドームの更に向こうの斜面の上。(ところでこのテラ・ドーム、グルグル眼鏡に見えてしようが無くて、「岸和田博士の科学的愛情」に出ていた安川君2号を思い出します)

モニュメントの下に辿り付いて見上げたところ。これを一周するためには更に山の頂上まで登らないといけないのですが、そこまで行けば西脇市街まで一望できます。下から15分くらいなので、経緯度モニュメントとは別に散歩にはいいかもしれない。

 

さて次は加古川そばにある「大正のへそ」です。駅の右手に線路下をくぐる通路があって、線路向こうにある小さな公園の奥に経緯度標識が立っています。

「東経百三十五度北緯三十五度交叉点海抜六十三米標識」

経緯度交叉点が二つあるのは、別に大正時代の計測が粗くて誤差があったわけでも、ましてやこの100年で日本がグリニッジに近づいたわけでもなく、単に2002年に測地法改正で日本測地系から世界測地系に切り替えたので、経緯度基準点(というか想定する地球の中心点)がずれて、結果として同じ経緯度の地点が450m南東に移動した、という事です。(GPS世界測地系なので、平成2年にモニュメント位置を決めた時も世界測地系で測位したんだと思います)

なので、公園の案内板に「新しく発見された交差点にモニュメントを建立」と書いてあるのは誤解を招くなあ、と思う次第。別に測地系切り替えたときに計算できてたことですからね。*1

*1:2023/6/26追記:もしかしたらこういう説明は経緯度地球科学館の中で説明されているのかもしれませんね