(ゆだ高原) - 黒沢 - (小松川) (訪問日: 2018/10/15)
ゆだ高原駅から高原の県境を越えて秋田県側に入ったところにあるのが黒沢駅、国道107からは少し奥まった旧道沿いにあります。(こういう高原状の分水嶺を越える所は、地形的制約が無くなるせいで道路や線路の経路がばらけてしまうので、なかなか線路沿いに走れませんね。小海線の野辺山高原もこんな感じだった。ま、只見線の六十里越みたいな山岳峠は、線路の方がトンネルで抜けちゃうので、やっぱり並走できないんですけどね)
黒沢駅は木造平屋トタン葺の駅舎が残された無人駅です。駅舎まえには駐車区画が5台分、駐輪場は確認できず。トイレは右手に別棟で設置。待合室は窓口などが塞がれてますが、ベンチも新しくて割とこざっぱりした印象です。自動券売機や飲料自販機などは無し。駅舎や周囲に食堂・売店もなし。
古い駅舎なので、雪国らしく正面入り口にも改札口側にも前室付(って言うんでしたっけ)です。特に改札を出たとこにある前室は物置みたいに灯油タンクがあったりして、何かまだ事務所を使っているような感じがします。
ホームは島式1面2線で、駅舎からは構内踏切で側線を越えて入ります。ホーム長は114歩。下はホームから見た北上方面。
こちらはホーム上の待合所と横手方面の風景。
建物財産標は、左が駅舎で、右がホーム待合室のもの。上越本線や只見線だと建物財産標に許容積雪量が書いてありますが、ここではテプラで張り付けてあります。建物財産標の様式はこういう正方形なのが普通*1なので、上越本線や只見線で貼ってある長方形で許容積雪量が書いてある様式の方が新潟支社独特のものかもしれない。
さて、ここの便所は駅舎隣りにありますが、いかにも駅舎と同じく大正時代からありそうなレトロな造り。で、珍しいのが、木製表札のような財産標(だと思う)がついている事。駅舎についているのはJR西でいくつか見たことがありますが、JR東で見たのが初めてならば、便所についているのを見たのも初めてです。
外装や屋根、扉は改修されて割と新しく見えます。内部も便器とかは取り替えられているけど内壁や構造はかなり古風な感じ。こういう一段高いところに個室がある構造は、昔の木造校舎とか田舎の離れにある便所でよく見られた形ですね。木製財産票には年号が無いけど、駅舎が大正10年築なので同じころの建築だと思いますが、そうすると今まで見た中で吉備津駅、徳佐駅に続いて3番目に古い便所という事になります。(って、何を解説してんだか)