tkmov(バイクとローカル線と)

バイクでローカル線を巡るという、少し変なブログ。訪問駅のリストは、カテゴリ「事務連絡」の中の「駅名リストのリスト」から辿る事が出来ます。

身延線:波高島駅 (はだかじま)

(塩之沢) - 波高島 - (下部温泉)                  (訪問日: 2017/09/30)

下部温泉駅から常葉川沿いに下って1km少々で富士川に合流したところが波高島。昔は富士川の船着き場だったようで、いわば下部温泉の外港のような位置づけだったのでしょうか。そのためか隣の下部温泉駅から1.5kmという近さで波高島駅があります。

波高島駅は最近建替えられた待合室のみの小さな駅舎(待合所というべきか)。自動券売機、自動改札機、飲料自販機はなし。当然無人駅で、待合室にはベンチのみ設置。駅前は広い砂利舗装の空地で区画は無いけど10台くらいは駐車可、広場の反対側に屋根付きトイレ付駐輪場で15台くらい。近くには食堂、店舗はありません。

資産標を見るとこの駅舎が建替えられたのは昨年3月。Wikipediaを見ると、以前は昭和初期築の木造駅舎が残っていたそうで少々残念。こういう所を見ると東日本の方が駅舎の建て替えのペースが速いのかな。

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ホームは1面2線。下は身延方向の景色
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ホームから下部温泉方向
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下左は駅舎、右はホームの屋根の資産標 (ご丁寧に屋根にまで資産標があるんですね)
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ところで地図や隣駅の駅名票で平仮名で「はだかじま」とかいてあると、一体どういう事?、と思ってしまいます。きっと同じ思いの人は多いらしく、駅前には「波高島の地名由来」という説明板があり、少し笑ってしまいました。

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波高島」の地名由来
醍醐山続きの村上山頂付近に平坦地があり、その周辺に発生した塊村集落(民家がひとかたまりになっている集落)であったといわれる。
時代を経るにしたがって徐々に下段の土地に移住してきたものだといわれる。往時は、常葉川、富士川の氾濫によって水田耕作は困難であり、畑作が主だったため初期の頃は「畑ヶ島」と呼んだものといい、やがて「波高島」に転訛したものという。転訛の時期については明らかではないが、江戸期には既に「波高島村」として村高(石高)帳に記録されている。「波高き」とは、富士川が醍醐山の山すそをえぐり、しかも早川との合流点の川下にあり水量も多く、従って川瀬は急流となって波の高いことから、この地名がうまれたともいう。
また、これを裏書きするように、「富士川に早川のにごり流されて入るときわ川なみ高く嶋と見えけり」と、古歌の伝説もある。治山治水管理も無に等しい当時の集落は、川筋の水害の無い高地に在った。波高島も例外ではなく上村、林村辺りであったことは前説のとおりである。その後治山治水の行われるようになった明治初期になって、漸く下村に居を構えるようになった。そして昭和三年富士身延鉄道(現在の身延線)が開通されるまで、唯一の交通機関であった富士川舟運(鰍沢から静岡県岩淵まで)の船つき場として栄えてきた。
※「島」とは、一般に地域の意味もあり、河岸に発達した集落や河岸の特定地域を指す場合によく呼称された。
 例ー竹の島、柿島、羽鹿島、西嶋、鬼島、硯島・・・
 平成二十七年三月吉日
                   身延町波高島
                   身延町波高島公民館