(出雲大社前駅) - 旧大社駅 (訪問日: 2017/06/27)
一畑電鉄 出雲大社駅から南へ、高浜川を挟んで旧大社駅跡(旧JR大社線)が保存されています。一畑電鉄の方の駅はステンドグラスをつけた鉄筋コンクリート製(S5年)、こちらは出雲大社を模した(ただし瓦葺き)木造平屋(T13年)、6年の間にこれだけ特徴的な駅が続けて建設されるとは、出雲大社門前の賑わいが想像されます。というか、金毘羅宮、橿原神宮、伊勢神宮とか、明治御陵とか、神社参拝のための路線・駅が重要だった時期があったという事でしょう。
大社参道(神門通り)をずっと直進して旧大社駅の入口が下の写真。
木造平屋ながら入母屋の瓦屋根をもつ旧大社駅。高天井と出札室のある三等待合室と別室となった一・二等待合室、貴賓室兼用の応接室、趣向のある内装等と、嘗ての駅舎の様子がよくわかり、廃線後も保存されたのも納得です。
駅舎右手には団体専用改札口。都市部はどこでも自動改札になってしまったので、こういう改札口はすっかりなくなってしまいましたが、意外なところで出会うものです。
出雲今市から出雲大社への路線として、先行して明治に敷設されたJR大社線が廃線となり、昭和になって後を追った一畑電車が今も残るのは、何が盛衰を分けたのか。色々と事情はあるとは思うけど、ターミナルが出雲大社に近い方が残ったと思うのは短絡的だろうか。