(美祢) - 重安 - (於福) (訪問日: 2018/03/17)
美祢線の北半分を長門市に向かって美祢市街を出発。美祢線は厚狭川の河川敷に沿って北上しますが、並走する道路は少し高台の尾根上を進みます。住宅の中に八幡宮が幾つかと大嶺小学校があって、おそらく昔からの生活道だったのだと思います。
ところで、このあたりの地名や校名が「大嶺」なので、「美祢」よりこっちの方が古いと思いきや、「美祢郷」という地名が天平時代からあるそうです(みとう情報ナビ)。美祢線の旧名ー美禰線ーについても、美禰の方が後世の表記らしい。近世・現代になって古名が復活したケースなんですね。なかなか奥が深い。
さて、大嶺の集落を過ぎて生活道が厚狭川に降りたところが重安の集落で、道路沿いの広場の奥が重安駅になります。
駅から振り返るとすぐ近くに石灰石(?)の採石場が見えます。昔はここからの重安駅に積み出しがあったんでしょうか。Wikipediaによれば嘗ては石灰石積込施設があったそうですが、今ではその痕跡もありません。
で、重安駅は木造平屋の無人駅。左隣にはコンクリート2階の保線作業事務所らしき建物。駐車は駅前スペースに5,6台くらい可能、駐輪場は約15台分。駅や周囲に店舗なし(駅前に食料品店の看板は有れど、休日なので閉店なのか、ずっと閉店なのかは不明)
自動券売機も改札もなし、自販機は道路沿いに設置。トイレは左手の事務所にありますが、使用禁止の貼り紙中なので実質的にはトイレ無し。
1番線ホームから見た美祢駅方面。列車は島式ホーム上の2,3番線に停まります。
2,3番ホームの待合所と厚狭行き列車。ホーム長は約150歩。
ホーム上の待合所。部屋ではなく開放型です。
島式ホームから見た於福駅方面。
左は駅舎の建物財産標。大正10年というと国有鉄道に移った頃の表示でしょうか。右はホーム待合所のものですが、こちらは年号無し。
そして駅舎のホーム側には木製の財産標(らしきもの)もあります。金属製建物財産票と一緒についているのは初めてです。「重安」「停車場」「建物」という意味ですかね。ただ、「第二號」というのはわかんないです。(重安駅の中の2番目の建屋という事?)
上はホーム上にあった大理石の石板。
付近一帯の台山から採掘されるセメントソーダの原料として発送されます
大理石
国内産の約8割は当地方で産出され建築材細工物として珍重されます