(関山) - 二本木 - (新井) (訪問日: 2017/09/30)
上越妙高駅を過ぎたあと、新井の市街地はパスして郊外(というか高原)に出たところで旧国道18(現在は県道584)から右折、線路を越えて旧道にはいると二本木駅になります。(下の写真は二本木駅から旧道を振り返った所)
ここに来たのは単に、ようやく郊外のローカル駅が出て来たので寄ってみただけなのに、駅員の人がやたら説明慣れしていて歓迎してくれます。どうもここのスイッチバックを見に来る人が多いらしく、自分もそういう鉄道ファンと間違われた様子。恥ずかしながらわたくし、スイッチバックがあるとはここに来るまで知りませんでした(いや、ライダーとしては全然恥ずかしくないんですけど、後で思えば駅前の踏切りから駅まで急坂を上って来たという事が、スイッチバックの理由と思い当たる訳です)。という訳で駅員さん、待合室にある駅のジオラマや30年以上前の料金表など色々紹介してくれたのですが、今一つのってこない私とぎごちない会話が続いてしまいました。ごめんなさい。
二本木駅は明治43年築の木造平屋トタン葺。えちごトキめき鉄道の有人駅。券売機あり(入場券は窓口販売)、トイレは駅舎右手に別棟、自動改札機は無し。待合室の隣室はかつては売店か食堂だったらしいですが(ガスコンロなどが残っている)、今は駅ジオラマや記念資料の展示室。駅舎右手奥に駐車場が20~30台分、駐輪場は確認できず。ホームは1面2線で駅舎からは地下道で連絡。
ホームに出る地下道。スイッチバックのPRはいたる所に貼ってあります。
ホームから本線方向(南側)のスイッチバックをのぞむ
ホームから引込線方向(というの?)に見える待合室と屋根。地下道入口もこの先。
ところで、駅員の方と鉄道の話ではかみ合わなかった代わりと言ってはなんですが、なぜ上越の家はみんなトタン屋根なのかを聞いてみました(って、やはりかみ合ってないな)。「なぜ上越は」というのは分からないけど、「なぜトタン屋根か」というと、雪で家をつぶされないために少しでも屋根を軽くしたくてトタン屋根を選んでいるそうです。そして雪下ろしの時の安全索のために、屋根には1m位のポールを立ててあるとの事。たしかに駅舎、トイレ、地下道と、屋根という屋根にポールがある、ホームの屋根にまで付いていました。
財産票の白い方は駅舎の、赤い方はホームの屋根のもの。ホームの屋根の許容積雪量が300cmもあるので雪おろししなくて済むんじゃないかと思ったけど、自然の方が一枚上手で高田の最大積雪記録が377㎝。やはり雪国のご苦労は尽きません。
さて、信越本線は直江津から野尻湖まで関川沿いを遡行するのですが、この二本木駅付近だけは関川からはなれて支流沿いに急坂を登坂するルートをとっています。駅に置かれたパンフに拠れば、当初は順当に関川沿い(姫川原ー除戸ー関山ルート)の計画だったのが、沿線住民の反対で今のルートに変更されたとの事。おかげで我々は今でもスイッチバックを見る事が出来るわけです。